射法八節・其之伍
「引分け」

 左腕は左足先方向に水平に押し出し、肘の上に的が来るようにする。
右腕は肘から曲げてやが水平になるように、矢尺の約3分の1を引き分けるんだ。
 額(おでこ)と弓がけの間に拳が一つ入るくらいあけておく。ここまでが「大三」。
引き分けの途中動作で「射法八節」には入らないんだ。
 続いて両拳を水平にしたまま、左腕を的に向かって、右腕は童子に弦を引く。
弓がけが右肩先にくるまで引き分ける。
 ここで矢を頬にくっつけて、(頬付け:ほほづけ)唇の線に一致させ、(口割:くちわり)、胸に弦がつく(胸弦:むなづる)ようにするんだよ。


 ※注意点

 @ 押し手(おして=左腕)は引き手(ひきて=右腕)に比べて力が弱いので、弓の張力に負けるか身体のバランスが崩れやすい。
   「押大目引三分一」(おしだいもくひきさんぶいち)という「大三」の語源となった教えがあるんだ。右手は左手の
    3分の1の力、左手は大目(おおめ)に押し切るって意味だよ。

 A 「鳥打ち」になりやすいので、常に矢がほぼ水平を保つように気をつけよう。

 B 両「手の内」が崩れないようにする。

 C 右手甲を上にし、右親指先を的に向け、上腕の外側の筋肉を張る。

 D 右ひじは打ち起こしの状態のまま上に伸ばし、弓の力を肘で受けるつもりで引き分ける。

「大三」から「引き分け」へ。

 @ 左手から先に押し始め、胸を開き、背の筋肉が背骨に向かって閉じるように(前開後閉)引き分け、
  身体を弓と弦の間に割り込ませるようにする。

 A 引き分けながら、左肩と左肘を前に伏せるようにして引き納める。

 B 肩を上げないで、左肩は前に出す。
 
 C 息合に合わせて、ゆっくりと澱みなく気力を丹田に収め、胸をつまらせないように引き分ける。

 D 同時に身体の縦線を軸とするように、縦に伸びる。


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