射法八節・其之陸
「会」



 「引き分け」の動作が全て終わったときの状態だよ。
 一見、静止して動いてないように見えるけど、一秒に数ミリくらいのゆっくりとした動作で左腕は押し、右腕は引き分けを
続けながら、気力を充実させるんだよ。
 口割、頬付、胸弦の3つをキチンとして、矢は水平で(五重十文字の一つ)両腕は左右均等に張って5〜6秒保ってから
次の動作「離れ」に移行する瞬間を待つんだ。
 狙いは、左右の照準は弓の左側と左手人差し指の付け根の接点を的の中心に合わせるのが原則で、
 矢が的心(的の中心)につく位置を他の人に見てもらって覚えるんだよ。上下の照準は左手を上下させて決めるんだ。
 狙いは弓の張力、肩幅、会の形などによって個人差が生じるから自分の狙いが解かるまで練習あるのみ!
 5〜6秒の会の最中、雑念をとり、無心となって、平常心を失わないことが必要だよ。息を止めて、
 胸やのどを詰まらせないようにゆっくりと呼吸しながら「丹田」に気力を満ちさせてから「離れ」を行おう!

  ※注意点

 @ 弓の力が強いため、「胴造り」が崩れやすいので、基本にもどって注意してね。「胴造り」の注意点は「胴造り」参照。

 
A 「三重十文字」を保つようにする。上達したら今度は「五重十文字」を保つようにする。

 B 両肩が上がりやすいので、肩の力を抜き、背中や胸の筋肉で引くようにする。両肩を水平に。
  肩が上がると縮こまっちゃって矢飛びが 悪くなって、狙いがそれたり、見た目も美しくないからね。

  
「手の内」も崩れやすいから注意!
 

 C 引き分けるにつれて親指が負けて下に曲がって掌も開きがちになるんだ。こうなると前矢になりやすいよ。

 D 虎口の位置だけでなく、掌で押すのを「ベタ押し」って言うよ。
  ベタ押しになると掃矢(はきや)になったり、弦が左腕に当たって痛い思いをするよ。

 E 中指、薬指、小指の爪先を揃える。
 引き分けや会の時、弓が回転するので、握皮(にぎるところに張ってある皮)がねじれてちょっと痛いけど、
 負けないようにねじってね(角見:つのみ という動作)
 このねじれが「離れ」において弓が回転して、「弓返り」をするようになるよ。
 「弓返り」ができるようになると、弦が顔、胸、頬、左腕に当たらないようになるし、矢飛びがよくなって勢いもでるんだ。
 僕の必殺技「三がけ弓返り」はこのことだよ♪

 F 上押しにならないように注意。「ベタ押し」の反対で、虎口のさらに上で押す動作だよ。
 手首が下に曲がって、離れで動いちゃって水平に戻ったりするる。
 狙いがぶれて安定しないからなかなか中らなくなるよ。

 G 入り過ぎと控えすぎ。
 
 それぞれ手首が左に曲がる、手首が右に曲がっている状態。
  弦で左腕を打ったり、力が入らなくて充分に引けず、狙いが安定しないよ。

   右手の注意点
 

 H 手の甲が上になるように身体の内側にひねる。手首が身体の線に対して45度、地面に対しても5度傾ける。
  手の甲が外側になると弓がけから弦が外れちゃって矢が飛び出しちゃうので(これを平付け:ひらづけという) 
  弓が強い人ほど力強く内側にひねってね。









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